セラミドってどんな成分?
セラミドとは、表皮にあるわずか0.02mmほどの角質層の中に存在する「細胞間脂質」の主成分です。角質層では、角質細胞がレンガのように規則正しく並んでいます。このレンガ同士の隙間を埋める接着剤の役割を果たすものが、セラミドに代表される細胞間脂質です。
セラミドは脂質の1つで、水分を抱え込む性質があります。肌表面にある角質層から水分が蒸発することを防ぎ、潤いを保つ役割を担っているのです。また、肌の水分保持をすることで、紫外線や細菌などの外部刺激から身を守るバリア機能も備えています。
セラミドはもともと皮膚に存在する成分で、若くて健康な肌にはセラミドが豊富にありますが、加齢とともに減少してしまいます。セラミドが少ない状態の肌は、乾燥し外部からの刺激を受けやすくなるため、外から補ってあげることが必要です。
セラミドの種類と特徴
実は、肌には11種類ものセラミドが存在しています。そのうち働きが解明されているのは7種類です。
では、各セラミドの機能をみていきましょう。
セラミド1
外部からの刺激に対して優れたバリア機能を発揮します。
セラミド2
非常に高い水分保持力があり、保湿化粧品によく配合されているセラミドです。人間の肌に最も多く含まれているので「ヒト型セラミド」とも呼ばれています。
セラミド3
肌の生まれ変わりを促します。アンチエイジング効果も期待できます。
セラミド4・5
肌表面の角質層でバリアを形成し、外部刺激から肌を守ります。
セラミド6・6Ⅱ
肌のターンオーバーを促進し、ハリや潤いをキープします。
セラミド7
細胞の増殖と皮膚の中にある菌のバランスをコントロールします。
セラミドの表示方法
化粧品の保湿成分として多く使われるセラミドですが、表示方法が変更になったのをご存じでしょうか?従来は「セラミド+数字」で記載されていましたが、2015年頃から「セラミド+アルファベット」へ変更が進んでいます。
一般的に化粧品で使用されている表記は次の4種類です。セラミド配合の化粧品を購入する際に参考にしてみてください。
(旧表示名) (新表示名)
セラミド1 →セラミドEOP
セラミド2 →セラミドNS または セラミドNG
セラミド3 →セラミドNP
セラミド6Ⅱ →セラミドAP
肌質を選ばない!セラミドの美肌効果
セラミドは保湿成分として広く知られていることから、乾燥肌向けの美容成分と思われがちですが、実はさまざまな肌トラブルに効果が期待できます。
ここでは、肌タイプ別のセラミドの美肌効果についてまとめてみました。
乾燥肌
乾燥肌に対する保湿ケアは、セラミドが最も得意とするところです。肌のバリア機能を正常化することで肌内部に水分を蓄え、潤いのある肌を保ちます。
敏感肌やアトピー肌
セラミドが肌のバリア機能を高めて、外部の刺激から肌を守ってくれます。もともと人間の体内にある成分のため、肌への刺激が少ないことも特徴です。
脂性肌
人間の肌は水分が不足すると、余分な皮脂を出して乾燥を防ごうとする働きがあります。乾燥が原因で皮脂分泌が多い場合、セラミドの保湿作用で肌が潤うことにより、次第に皮脂分泌のバランスも整っていきます。